二層式弛み免震構造について  まとめ

  1. 一層式の弛み免震構造を上段と下段に垂直に積み重ね構造とし上段下部と下段上部を一体化させ中間層とする二層式弛み免震構造は、一層式の弛み免震構造と同様に0.8Hz程度の低振動域で共振する。
  2. その低振動域で同調する同調振り子の変位に合わせ、二層式弛み免震構造の中間層をアクチュエータで制御することにより、上段層を静止状態に制御することが確認された。
  3. 中間層の制御をアクチュエータの代わりに30kg重の同調振り子型マスダンパーで制御することも可能であることが実験である程度確認されたが、この実験では30kg重以上の重りが必要と思われる。
  4. 中間層の制御をアクチュエータとマスダンパーで同時に制御することも可能であり、良好な制御が得られることが確認された。
  5. 二層式弛み免震構造の上段は、下段より若干遅れて振動する。同調振り子は下段と同調しているのでこのずれへの対応が必要と思われる。マスダンパーで良好に制振できるのはこのずれをマスダンパーが吸収しているものと考えられる。

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